突然ワキガが怖くなった人に絶対必要なワキガの知識と効果的解決策
ある日、ふとワキの下から出るニオイが気になった。今まで感じたことのないようなニオイ。そんな時、「突然ワキガになったしまったのではないか」と心配になったりしていませんか?大丈夫です。ワキガは体質のため突然発症することはないのです。
但し、思春期の年齢であれば「突然ワキガになった」と感じる可能性はあります。それはワキガ臭は思春期から発生しはじめるからです。またワキガではなくてもワキの下の臭いが強くなることはあります。このようにワキガに関して絶対に知っておくべき知識が無いと不用な悩みに深入りしかねません。ここではワキガ体質とはどのようなものか。ワキガ臭の実態、臭いの強弱、そしてどう対策すれば安心できるかまで詳しく解説しています。
最後までお読み頂ければ、ワキガの根本原因と実態、そして具体的対策法を得ることが出来ます。「ワキガが怖くなくなる」という結果を得ることができますのでぜひお役立て頂ければ幸いです。
Contents
1.ワキガに突然なることは無い
「突然ワキガになることはありません」その理由はワキガは生まれ持った体質だからです。後ほど詳しくお話しますがワキガ体質で無い方はワキガ臭は年齢に関わらず発生することはありませんがワキガ体質であってもワキガ臭は幼い頃は発生しません。思春期のころから発生し始めます。では、まずワキガ体質とはどのような体質なのかを確認しておきましょう。
1-1.ワキガ体質とはアポクリン腺が活発な体質
まずはじめにワキガ体質とはどのような体質かについてお話します。人間には汗が出る穴(汗腺)が2種類あります。エクリン腺とアポクリン腺という汗腺です。エクリン腺は誰もが全身に分布しエクリン腺から出る汗が蒸発する際の気化熱により体温調整することが主な役割です。
一方アポクリン腺はその数や活動量に個人差が大きく活発に汗が出る人とほとんど出ない人がいるのです。このアポクリン腺が活発に活動している人がワキガ体質なのです。
その理由はワキガ臭が発生するためにはアポクリン腺から出る汗の成分が必要となるからです。アポクリン腺の汗が発生するとこの汗の成分を好むワキガ菌が繁殖します。そしてワキガ菌が繁殖する際、ワキガ臭を特徴づけるスパイシー臭や硫黄臭が発生するのです。ワキガ菌はアポクリン腺の汗がないと生きられない菌のためアポクリン腺から汗が出ない人(ワキガ体質でない人)にワキガ臭は発生しないのです。
1-2.ワキガ体質は遺伝なので突然なることはない
ワキガ体質はある日、突然なるような事はありません。ワキガ体質は生まれもった体質であり遺伝性のものであるためです。ただし後ほど詳しくお話しますが幼少期にはアポクリン腺から汗が出ることはなく、思春期以降に出始めます。
また遺伝の確率については両親がワキガ体質の場合80%、片親がワキガ体質の場合は50%の確率で遺伝すると言われています。しかしこれらの遺伝確率はあくまで概略で、その活動量(汗の出る量)などは個人差が大きく一概に言えないのが現実です。ワキガの遺伝に関する詳細は別記事「ワキガが遺伝しても悩まずに済むためのワキガ臭の知識と3つの対策」を参考にしてみて下さい。
以上の理由で突然ワキガになることはないのですが、様々な要因でワキの下の臭いが強くなることはあります。効果のある対策をするためには、少しややこしいかもしれませんが「ワキガの臭い」と「ワキの下の臭い」はどう違うのかを知っておく必要ありますのでワキガ臭の原因について次で詳しく確認して参りましょう。
2.ワキガ臭の原因と実態
1-1.でお話しましたが改めてワキガ臭の原因とワキガ臭の実態について確認してみましょう。
2-1.ワキガ臭の原因
まず身体から出た直後の汗は無臭です。サウナで滝の様な汗が出ても臭くないのはこのためです。エクリン腺の汗でもアポクリン腺の汗でも共通する臭い発生の仕組みは、汗が出るとこの汗をエサに常在菌が繁殖し、常在菌は繁殖する際の老廃物としてニオイ物質を発生させるという仕組みです。人間も食事をして便や尿を出すように菌は汗を食べてニオイを出すのです。
常在菌とは私達の皮膚表面をバリアのように覆い悪い感染力のある菌から守ってくれている仲間でもあるのです。しかし繁殖が一定量を超えると臭くなる原因となります。ワキガ菌も常在菌の一種です。そしてワキガ菌はアポクリン腺の汗の成分がないと生きられない菌なのです。
ワキガ臭が発生の原因はワキガ菌が繁殖する際の老廃物としてニオイ物質(スパイシー臭や硫黄臭)を発生することです。これらのニオイ物質がワキガ臭を特徴づける臭い成分となります。
多くのサイトでワキガの原因はこれらアポクリン腺の汗が菌により分解されたニオイと説明されていることが多いのですが実はそれだけでは不快な刺激臭とはなりません。いわゆるワキガ臭と言われる刺激臭になるには別の要因が必要となります。そのワキガ臭の実態とはどのようなものか次でお話します。
2-2.ワキガ臭の実態
アポクリン腺の汗をエサにワキガ菌が繁殖する際に発生するニオイ物質(スパイシー臭や硫黄臭)は実は不快な臭いではないのです。ワキガ臭が刺激的な臭いになるには、誰もが全身に分布するエクリン腺の汗を常在菌が繁殖する際に発生する臭い物質や皮脂が酸化した臭い物質(誰もが発生するワキの下の臭い)と入り混じってはじめて刺激的ないわゆるワキガ臭となるのです。
アポクリン腺だけしか汗腺がない人はいません。必ずエクリン腺は誰もが全身にあります。このためワキガ臭が発生する際は必ず他の体臭との混合臭として存在しています。言い換えれば汗臭や皮脂臭はワキガ臭を強くしていると言えるのです。この実態を知っておくことはワキガ臭対策するうえでとても重要になります。例えばワキガ臭は混合臭ですので一般的な体臭対策もワキガ臭の軽減につながる点などです。
そしてワキガの下の臭いとはアポクリン腺の汗を原料とする臭いを差し引いた臭いです。
さて次は、(突然ワキガになることはありませんが)突然ワキガになったと感じられる原因のひとつに「ワキガの臭いが強くなったことが原因である可能性があるため、どんな場合にワキガの臭いが強くなるのか確認してみましょう。
3.ワキガの臭いが強くなる要因
ある日突然ワキガ体質になるようなことは無いのですが、ある日、突然ワキガになったように感じてしまう可能性はあります。それはいくつかの要因でワキの臭いやワキガ臭が強く感じた場合です。どのような場合に強く感じるのか年齢的要因・環境的要因・心理的要因の3つが考えれますのでそれぞれ詳しく見てみましょう。
3-1.年齢的要因-ワキガ臭は思春期から発生
ワキやワキガの臭いが突然強くなったと感じてしまう要因のひとつ目は年齢的要因です。
アポクリン腺の汗の役割はフェロモン臭とも言われ臭いで異性を見極める役割があるとされています。少し突っ込んだ話しをすると自分と遺伝子的に異なる相手の臭いを好む傾向があります。自分と異なる遺伝子を持つ子孫を残すことで病気などに耐える可能性を高めるためです。臭いで異性を選定する動物は非常にアポクリン腺が発達しています。人間のアポクリン腺もその名残とも言われているのです。
以上の理由から幼少期(子孫を残す年齢に達していない)にフェロモン臭を出す必要がないのです。このためワキガ臭の原因となるアポクリン腺が発達し汗が出始める年齢は思春期と言われています。女性は生理が始まって数年、男性も中学から高校生位にアポクリン腺の活動がはじまりワキガ臭が発生する傾向にあります。
ワキガ臭が強くなったというより、いままで幼少期であったため臭わなかったワキガ臭が身体的に大人になることで出始めたことを感じ、ある日、突然ワキガになったと感じる可能性はあるのです。自分がワキガ体質かどうかは別記事「自分で簡単ワキガチェックして悩みから解放する為の3つの事」を参考にしてみて下さい。
3-2.環境的要因
ワキやワキガ臭が強くなったと感じる2つ目の要因は環境的要因です。ワキの臭いを作り出す菌は、エサとなる汗が多い程、また高温多湿なほど繁殖が盛んになり同時にニオイ物質も大量に発生するため汗の量、温度、湿度といった環境的要因が菌の繁殖を促進する環境ほどニオイが強くなるのです。
汗が大量に出る原因は体を動かしてた後や緊張による冷汗など様々ですが、たまたまこのような環境要因で自分のニオイを強く感じたことが原因で「自分は突然ワキガになったのか?」と感じてしまう可能性もないとは言えません。またこのようにニオイを意識してしまうと本当にニオイを強く感じかねません。これは心理的要因によるものですので次で詳しくお話します。
3-3.心理的要因
自分のワキの臭い自体は全く変化していなくても、何らかの原因でワキの臭いを意識しすぎると本当に臭いを強く感じてしまう現象が起きます。意識が臭いに集中する(気になる)原因は、たまたま汗が多くでて臭く感じたことが気になったり、他人からクサイと言われたりなど様々ですが、意識を集中するとどうして臭いを強く感じるのかをご説明します。
人間の感覚(見る・聞く・味わう・嗅ぐ・触れる)はすべて意識と深い関わりがあります。例えば見るという視覚を例にしてみると、直近で信号を渡った際に止まっていた車の車種や色を覚えていますか?きっと覚えていないと思います。これは目には入っていたにもかかわらず意識していなかったため見えていないのと同じ現象です。
逆に欲しくてしかたない車があると、やたら街でその車を見かけるように感じるのも意識しているからなのです。嗅覚も全く同じです。意識するほど臭いは強く感じるのが脳の仕組みなのです。他人からみたら全く臭くないのに本人だけが臭いと思い込んでいれば本当に臭く感じますし、逆に相当臭くても本人が全く気にしていなければ実際よりわずかしか臭いを感じないのです。
意識しすぎてしまう(気にしすぎてしまう)ことの解決策は、意識を他のことに向ける以外にありません。ワキの臭いではなく仕事でも趣味でも食事でもワキの臭い以外に意識が向けば、ワキの臭いの気にしすぎからは解放されます。そしてその為には安心できるワキガ臭対策が必要となります。
具体的な対策方法は後術しますが、効果的な対策をするためにまずはワキガ臭がどのように臭っているのかを知る必要があります。ワキガ臭はどこで発生しどうやって他人に伝わっていくのかを次で確認しておきましょう。
4.ワキガ臭が他人に伝わる原因と対策
ワキガの臭いというとワキの下が臭っているとお思いではありませんか?もちろんワキの下も臭うのですが、実はクサイのは字肌よりも圧倒的に衣類なのです。このワキガ臭が他人に伝わってしまう原因を知っておくことは今後おワキガ臭対策に絶対必要な知識ですのでぜひ抑えておきましょう!
4-1.ワキガ菌の繁殖場は衣類
ワキガ臭はワキガ菌が繁殖する際に発生します。汗が出るのはアポクリン腺からですので当然、自肌から汗は出るのですが、出た汗の大半は衣類に付着します。このためどんなデオドラント剤をワキの下に塗っても臭い対策としては意味をなさないのです。
衣類にアポクリン腺の汗が付着する以上、衣類の中でワキガ菌が繁殖します。そして繁殖する際のワキガ臭により衣類が臭くなっていくのです。もちろん自肌も臭わないわけではありません。ワキの下に直に他人が鼻を近づけて臭いを確認すれば臭いを感じるでしょう。しかし自肌の臭いが他人にまで届くことはないのです。自肌にはそれほど多くの臭いが蓄積されないからです。
足の臭いをイメージして頂くともっと分かりやすいかもしれません。足も裸足でいる場合はさほど臭くなりません。プールや海水浴場で足がクサイ人がいないのは裸足だからです。裸足だと汗が出ても直ぐに気化してしまいますし、臭いが蓄積される場がないのです。しかし日常では靴下を履きます。すると汗は靴下に付着し靴下の中で常在菌が繁殖し発生した臭いは靴下に蓄積されるのです。
4-2.衣類に蓄積、拡散されるワキガ臭
4-1.でお話したようにワキガ菌は衣類で繁殖し同時にワキガ臭は衣類に蓄積されていきます。そして蓄積された臭いが一定量を超えると飽和状態となり臭いは空中を浮遊しはじめるのです。ワキガ臭(臭い)とは小さな小さな粒のようなもので浮遊する臭いが他人の鼻まで届くと「クサい」と感じられてしまうのです。
このようにワキガ臭は衣類に蓄積されるだけでなく拡散しているのも衣類なのです。
4-3.ワキガ臭を出さないための3つの基本
ワキガ臭を出さないというと少し語弊があるかもしれません。ワキガ臭が出ても他人に気付かれないようにするための3つの基本と言う方が正しいかもしれません。自分のワキガ臭が他人に分からなければ、ワキガの悩みはほぼ解決しませんか?そのために必要な3つの基本は1.洗浄。2.清潔 3.衣類の蓄積臭対策です。
詳しくは別記事「ワキガ対策で注意すべき3つの勘違いとベストな2つの対策」に記載がありますのでご興味があれば参考にしてみて下さい。
5.まとめ
ワキガは突然なるようなものではありません。臭いというのは不思議な感覚で「クサイ」と言われたり思われたりするだけで存在を否定されたような感覚になるため深刻な悩みになりやすいのも事実です。
しかし世界的にみればワキガ体質は欧米では80%黒人であれば100%と言われています。どんなハリウッドスターもほとんどがワキガ体質なのです。ワキガ体質はそうでない人より少しだけ体臭が強いというだけです。
ご自身がワキガ体質だったとしても4-3.でご紹介したワキガ対策ページを参考にして頂ければ他人に不快な印象を与えることも防げます。ぜひ実践して頂き、ワキガの悩みからご自身が解放されることにお役に立てれば幸いです。