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口臭の対策はこれで万全!!4つの原因別の具体的な対策方法

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口臭が気になる時、どんな対策をすればいいのか解らず困っていませんか?まず思い浮かぶのが、口臭に効く歯磨き粉を使おうか、サプリを飲んでみようか、ガムを噛んでみたらどうか、などではないでしょうか。

対策というとこれらを使って口臭を抑えようと考えがちですが、実は口臭の原因の種類によって対策方法はそれぞれ違います。原因別に適切な対策を行わなければ口臭を抑えることはできないのです。

口臭の原因はほとんどの場合、「食べ物やアルコール・タバコなどが原因で起こる口臭」と「日常生活で誰にでも起こる生理的な口臭」この2つの可能性が高いのですが、これに当てはまらない病的な問題が原因の「歯周病や虫歯などが原因で起こる口臭」と「呼吸器系疾患や内臓疾患などが原因で起こる口臭」もあります。

ここではこれら4つの原因と対策を解説していきますので、是非参考にしていただき、ご自分に合った適切な対策をして口臭を防ぎましょう。

1.口臭の4大原因とは

口臭の対策をするうえで、その口臭の原因が何なのかを理解していないと適切な対策ができず、口臭を抑えることができません。まずは口臭の発生する4つの原因を解説していきます。

1-1.食べ物やアルコール・タバコなどが原因で起こる口臭

この口臭は、臭いのある料理を食べた後や、お酒を飲んだ後、タバコを吸った後などに発生する、誰でも経験したことがある可能性の高い一般的な口臭です。

食べ物はにんにくやニラなど食べ物に含まれる成分が臭いの原因のもの、納豆やチーズなど食べ物自体の臭いが原因のもの、この他、口に入れるものとして漢方薬や栄養ドリンクなどの薬が原因のものなどがあります。

食べ物に含まれる成分が臭いものや食べ物自体が臭いものが、それらを食べて噛み砕いた際に口の中から直接臭いとなって起こる場合の口臭と、食べ物が胃で消化されたあと、血液によって体内を循環して肺を経由し吐き出される呼気による口臭の場合があります。

アルコールは体内で分解される際に発生するアセトアルデヒドという悪臭成分が主な原因で口臭を発生させます。タバコはタールという物質がヤニ臭さの原因になります。

ですが、これらは体内で消化されたり時間の経過とともに消えていく一時的な口臭のため、それほど深刻な口臭ではないといえるでしょう。

1-2.日常生活で誰にでも起こる生理的な口臭

先にご説明した臭いのある料理を食べたりお酒を飲んだわけでもないのに、口臭がするといった場合、次に可能性の高い口臭に、日常生活で誰にでも起こる生理的な口臭が挙げられます。これは寝起きや空腹時、緊張やストレス時などに起こりやすい口臭です。

寝起きに口臭が起こるのは睡眠中に唾液の分泌量が減り、細菌が繁殖を繰り返して増殖します。そして口腔内に食べかすや舌に汚れが残っていると、この汚れ成分を細菌が分解し口臭の原因物質を多く作り出すため、嫌な口臭が発生するのです。

また、空腹時や緊張しているとき、ストレスを感じている際は「口が渇いている」状態になっている方が多いはずです。これは口腔内の唾液が減少しているためなのです。この状態はドライマウスとも呼ばれ、近年増加傾向にある症状だといわれています。

唾液は、リラックスしている時に優位となる副交感神経が活発化すると多く分泌されますが、ストレスの増加やスマートフォンなど電子機器の操作時間が長くなったことで、自律神経が乱れ、唾液の分泌が減少している人が増えているといわれています。

もう1つの原因に口呼吸によるものがあります。人間は口と鼻から酸素を取り込みますが、鼻が詰まると口から呼吸をした方が多くの酸素を取り込むことができて楽なため、無意識に口呼吸の習慣が身についてしまった方が起こしやすい口臭の原因です。

口呼吸になると口が乾燥して唾液が減ります。唾液は口腔内の細菌の繁殖を抑えたり食べ物などの汚れを洗い流したりする働きがあり、唾液が減ってしまうことによりその作用が低下して口臭を発生させる要因となってしまうのです。

1-3.歯周病や虫歯などが原因で起こる口臭

前項の日常生活上での口臭ではないと次に考えられる口臭は、主に口腔内の歯周病や虫歯が原因で臭いを発生させているケースがあります。

歯周病とは口腔内の歯垢の中にいる細菌によって歯肉が炎症を起こす症状です。歯と歯茎の間(歯周ポケット)に歯垢や歯石が溜まると、溜まった歯垢の中にいる細菌の代謝によってガスが発生しこれが口臭となります。

虫歯とはミュータンス菌という細菌が作り出す酸によって歯が溶かされていく症状です。歯の表面に付着した食べ物のカス、特に糖分を多く含んでいるものは、細菌に分解され酸となります。この酸が歯のエナメル質の無機質を溶かすこと(脱灰)によって、虫歯になります。

虫歯が進行して神経まで侵食するとその腐った神経が臭いを発します。また歯茎に膿ができたり、腫れて出血することでも嫌な臭いを発生し口臭の原因となります。

1-4.呼吸器系疾患や内臓疾患などが原因で起こる口臭

これまで解説してきたどの原因の口臭でもない場合、最後に考えられるのが、呼吸器系疾患や内臓疾患などが原因で起こる口臭です。これには以下に示す疾患が重度な場合に口臭を発生させる場合があります。

  • 呼吸器疾患:気管支拡張症・肺結核・肺癌
  • 消化器疾患:食道憩室・食道ヘルニア
  • 鼻咽喉疾患:副鼻腔炎・副鼻腔癌
  • 代謝性疾患:糖尿病
  • 肝機能障害:ウイルス肝炎・アルコール性肝障害・薬物性肝障害
  • 腎機能障害:腎炎・腎不全・腎盂腎炎・腎臓結石

2.4大原因タイプ別口臭の具体的な対策方法

2-1.食べ物やアルコール・タバコなどが原因で起こる口臭の対策方法

食べ物やアルコール・タバコなどが原因で起こる口臭は一時的な口臭なので、その口臭が発生している際に歯磨きやマウスウォッシュを行ったり、ガムを噛むなどが口臭を防ぐ主な対策になります。

臭いのある食べ物や料理、アルコールは、体内からその臭い成分が抜けきるまでは、その口臭を軽減させるしか方法がありません。

にんにく料理を食べた場合や効果的なガムの噛み方は、こちらを参考にしてください。
→にんにく料理を食べたときの口臭を消す時間経過別対策7選
→ガムで口臭を防ぐには「噛むことの作用」が重要な3つの理由

2-2.日常生活で誰にでも起こる生理的な口臭の対策方法

口腔内の細菌が増殖したり、唾液の分泌が減少する、口呼吸によって口が渇くなどの理由により口臭が発生しやすくなります。これらを防ぐための3つの対策をご紹介します。

①就寝前・起床時には丁寧な歯磨きを行う

口腔内の細菌の増殖を防ぐためには、就寝前に丁寧に歯を磨いて歯垢を取り、口臭の原因となる細菌を減らしておくことが重要です。また、起床時の歯磨きも、睡眠中に繁殖した細菌を取り除くのに効果的です。これらを効果的にするためにも正しく丁寧に歯磨きをすることを心掛けましょう。

  1. まずはじめに使用する歯磨き粉の量ですが、毛先にほんの少し、多くても1cm程度で十分です。付ける歯磨き粉の量が多いと泡立ち過ぎて、細かいところが磨けていなくても短時間ですっきりした「つもり」になってしまい磨き残しの原因になります。
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  2. 歯ブラシの持ち方は、手のひらで握ると力が入り過ぎて歯や歯茎を傷つけてしまう恐れがあるので、それを防ぐため鉛筆を持つようにして磨きます。
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  3. そして歯と歯ブラシが直角に当たるように磨くのが基本です。
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  4. 歯の1~2本に毛先を当てて細かく動かし10~20回程度磨きます。
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  5. また毎回決まった箇所を決まった順番で磨くと磨き残しを防ぐことができます。これを口全体に行い10~15分程度掛けて丁寧に磨きましょう。

更に時間があるときにおすすめなのが「2度磨き」です。これは1回目に歯磨き粉を使わずに歯磨きをして1度口をすすぎ、2回目に少量の歯磨き粉を付けて仕上げをする方法です。

この方法の良い点は、1回目に歯磨き粉を使わないことで泡立ちがなく、すぐに口をすすぎたくなる心配がないため長く隅々まで磨くことができます。また、2回目に歯磨き粉を付けることで口の中がすっきりし、1回目の歯磨きで大部分の汚れが落ちているため歯や歯茎に薬用成分などの効果が発揮されやすくなるといった利点があります。

②唾液の分泌を増やす工夫をする

唾液には口臭を抑えてくれる重要な働きがあります。唾液の分泌を促進する工夫をすることでその効果を高めることができます。

唾液は、主に、耳下腺・顎下腺・舌下腺という3つの大きな唾液腺から、1日に1000~1500mlほど分泌されるといわれています。この唾液には口臭を抑える次の3つの作用があります。

  • 1つめは口内細菌の増殖を抑える「抗菌作用」です。唾液にはラクトフェリンなどの抗菌成分が多く含まれ、口から入るウイルスや歯周病菌などを撃退する働きがあります。
  • 2つめは口の中を清潔にする「自浄作用」です。歯の表面や歯間に付着したプラークや食べ物のカスを洗い流し口腔内を清潔に保つ働きです。
  • 3つめは口腔内の粘膜を乾燥から保護する「保護作用」です。口腔内の唾液が減少すると細菌の繁殖が進行してしまうため、口腔内の自浄作用が低下しないよう粘膜を潤し保護しているのです。

空腹時や緊張しているとき、ストレスを感じている際にも口腔内は唾液が減少している状態になっています。唇や舌を動かしたり、耳周辺や顎の下を痛くない範囲で指圧したり、軽く円を描くようにマッサージすると、唾液の分泌を促すことができます。

また、唾液は噛むことで分泌が促進されます。食事の際はできるだけよく噛むように意識しましょう。ガムを噛むのも効果的です。

唾液は副交感神経が優勢になり、リラックスしている時に分泌が多くなります。普段からストレスを感じているといった場合はそれだけで唾液が少なくなりがちです。自宅でゆっくり入浴したり、好きな趣味をするなど、意識的にリラックスする時間を増やすように心掛けましょう。

利尿作用のある食べ物や飲み物も体が水分不足になり唾液が減少してしまう原因となるので注意が必要です。

カフェインやアルコールには利尿作用があり、尿の量が増えて体内の水分をより多く排出してしまい、体が水分不足になります。そのため、口腔内の唾液の分泌量も減って乾燥した状態になります。

唾液には口腔内の細菌の繁殖を抑えて清潔に保つ働きがある成分が含まれています。しかし、唾液が減ることでこの働きが弱まり口腔内の細菌バランスが崩れて悪玉菌が増えてしまいます。そしてこの悪玉菌が食べカスを分解して悪臭を発生させてしまうのです。

これを防ぐには、カフェインやアルコール摂取時に意識的に水分を多く摂るようにすることです。単純ですが、唾液不足を防ぐためには水分補給することが重要なのです。

③口呼吸の改善を行う

口腔内が乾燥して唾液が減ってしまうのを防ぐためにも、口呼吸の改善を行うことが口臭を防ぐ重要なポイントの1つといえるでしょう。

そのためには、口呼吸に慣れてしまった呼吸を「鼻呼吸」に改善することが必要になります。まずは鼻で呼吸しやすいように鼻づまりや鼻炎などの「鼻自体」の治療を行い改善することです。

風邪の一時的な鼻づまりから慢性的な鼻炎や副鼻腔炎・蓄膿症など原因はさまざまなので、まずは耳鼻科を受診し適切な治療することが第一です。

鼻炎は花粉などの季節的なものとハウスダストなどの日常的なものがありこれらの原因物質(抗原)を避ける工夫が必要となります。室内や寝具などをこまめに清掃すること、花粉を体内に取り込まないような対策をすることなどが基本的な対策となります。症状の重い場合には耳鼻科での治療が必要となります。

副鼻腔炎も鼻炎と同様に耳鼻科での診察・治療が基本的な対策になります。副鼻腔炎は細菌の感染が原因ですので、薬(抗生物質)の投与や鼻水・膿の吸引・洗浄などが主な治療方法になります。蓄膿症の治療は基本的に副鼻腔炎と同じですが、薬の長期投与で効果がなく他の対処を用いても繰り返し再発してしまう場合は手術する方法もあります。

口周りの筋肉(口輪筋)の筋力不足も口呼吸になってしまう原因の1つです。近年あまり硬いものを食べない食生活になってきているため、普段の食事から口周りの筋肉が鍛えられず口が緩みがちになって口内が乾燥し唾液が減って口臭を発生させる要因にもなっています。「噛む」という基本的な運動が口周りの筋力強化には欠かせません。普段の食事から噛みごたえのあるものを取り入れてしっかり噛んで食べるということを意識しましょう。

2-3.歯周病や虫歯などが原因で起こる口臭の対策方法

歯周病や虫歯になってしまった場合、自分で治すことはできませんから、まずは歯科医院で診察を受け、歯科医師の判断を仰いだ適切な治療することがこの口臭の対策になります。

さらに治療が済んだ後も、日頃から歯周病や虫歯が再発しないようにセルフケアを心掛け、定期的に検診を受けてクリーニングなどのメンテナンスを続けることが重要です。

2-4.呼吸器系疾患や内臓疾患などが原因で起こる口臭の対策方法

歯周病や虫歯が原因の口臭ではなかった場合、最後に可能性があるのが呼吸器系疾患や内臓疾患などが原因で起こる口臭です。1-4.で示した疾患などが重度な場合に口臭を発生させる場合があります。

これらの疾患があるかどうかは実際に診察を受けてみないと解りませんので、まずは歯科医院または口臭外来として口臭を専門に診察・治療している医療機関での診察を受けることが対策になります。

3.まとめ

口臭の対策は、口臭の原因の種類によって対策方法が違い、それに合った対策を行わなければ口臭を防ぐことに繋がりません。ご紹介した4つの原因と対策の中から、ご自分がどの口臭の原因にあてはまるのかを見極めて適切に対策すれば、口臭を防ぐことができますので、是非実践していただきたいと思います。

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