にんにくを食べると体臭が強くなる理由と気兼ねなくにんにくを食べられる方法
にんにくって美味しいから食べたいけれど臭いがきついし、美味しく食べても次の日には臭いが残っていて、ちょっと食べづらいですよね。食べすぎたなと思うときは特に次の日には、体臭も臭くなっているような気がしませんか。
にんにくによって出る体臭さえ抑えることができれば、気兼ねなく思いっきりにんにくを食べることができますよね。実は、にんにくを食べても体臭を抑えることができる方法があります。にんにくを食べる前や、にんにくを食べるときに一緒に取り入れることで臭いを抑える効果がある食材があるのです。
ここでは、にんにくを食べると体臭が強くなる理由と、にんにくを食べても臭いが気にならない方法、体内ににんにくを残さないために気をつけることについて、ご紹介していきます。にんにくの臭いを気にすることなく美味しく食べていただくための参考となれば幸いです。
Contents
1.にんにくを食べると体臭が強くなる
にんにくを食べた後、口臭ばかり気にしていませんか。実は、にんにくを食べると体臭までもが強くなることをご存知でしたか。この章では、にんにくを食べると体臭が強くなる理由と体内に取り込まれたにんにくが体臭になるまでの流れについてをお話していきます。でははじめに、にんにくを食べると体臭が強くなる理由についてお話します。
1-1.にんにくを食べると体臭が強くなる理由
にんにくは美味しいけれど、食べた後の臭いが強くて困りますよね。食べた次の日には体臭がにんにく臭くなっているような気がしませんか。そうなのです。にんにくを食べると体臭が強くなるのです。
なぜ、にんにくを食べると体臭が強くなるのでしょうか。これは、にんにくの細胞の中にアリインという無臭の化合物が含まれています。
にんにくがすり潰されたり、刻まれたりするとアリナーゼという酵素が生まれ、アリインとアリナーゼが反応すると「アリシン」という物質になる。アリシンが体内で分解されるときに、にんにく独特の臭いを発生するからなのです。
1-2.にんにくの臭いが体内から消えるまでは16時間
1-1でにんにくが臭くなる理由についてお分かりいただけたと思います。では、にんにくを食べてから体内からにんにくの臭い成分が消えるまではどのくらいの時間がかかるのでしょうか。
それは、にんにくを食べてから16時間臭いが体内に残ってしまうのです。また、にんにくの食べた量や、個々の体質や代謝によっても左右されるため、完全に臭いが消えるまで48時間(2日間)かかる場合もあります。にんにくを食べた後の口臭については3時間程度で消えることがあるため、口臭と比較すると体臭への影響は大きいといえます。
では、にんにくを食べた後、どのような流れで体臭となるか。それは、にんにくを食べると、臭い成分のアリシンが体内に取り込まれて、血液を通して体の中を循環し、その血液が肺を通して肺から体外へ排出されるときに呼気から臭い成分が排出されるのです。
また、同様に体内を巡る血液によって、全身にまわり、汗などで毛穴からも臭い成分が排出されるので、口内の臭いだけを気にしていても、にんにくの臭いは軽減できないのです。
2.にんにくを食べても臭わないためにやるべき5つのこと
にんにくの臭いを瞬時に完全に消す方法や商品は現時点ではないため、体内から臭い成分が消えるまでに臭いを軽減させるための対策をするしか方法がありません。にんにくの臭いを抑えるためには、消臭作用のあるものを一緒に摂取し、アリシンが体内に吸収される前に分解してしまう必要があります。
にんにくは体内に取り込まれると化学変化を起こすことで臭いを強くさせてしまうので、食前、食事中、食後にできる対策行い、臭いを軽減できるよう事前・事後の対策を行うことをおすすめします。
2-1.食事前、牛乳を飲む
牛乳に含まれるたんぱく質がにんにくの臭い物質を包み込んでくれるため、食事の前に牛乳を飲むことでにんにくの臭い成分が体内に吸収することを抑えてくれます。低脂肪乳でもたんぱく質の含まれる量は変わらないため同様に臭い成分の吸収を抑えることができます。
また、にんにくを食べる際、肉や魚と一緒に摂取することで、アリインがアリシンになる際、たんぱく質、脂質、糖質、ビタミン、カルシウム、リンなどと結合することによりアリシンを包み込み、臭い成分の吸収を抑える効果を高めると共に、にんにくの臭いを軽減する作用があります。
2-2.食事中、にんにくと一緒に緑茶を飲む
食事中のお供には緑茶を飲むことで、お茶に含まれる成分「カテキン」がにんにく口臭にも効果あり、利尿作用もあるため、たくさん飲むことで尿と一緒ににんにくの臭い成分を排出してくれます。また、濃い緑茶は含まれるカテキンの量が多いのでさらに臭いを軽減するには効果的です。
2-3.食後のデザートはりんごを食べる
食後のデザートにはりんごを食べることで、りんごに含まれるりんご酸によって、にんにくの臭いの元である「アリシン」を分解する作用があります。りんごがない場合は、りんごジュースでも同様の効果が得られるのでおすすめです。
2-4.帰宅後、水分を摂りながら入浴で汗をかく
にんにくを食べた日は、水分を多く摂って汗や尿とともに体外に排出させることで、体内に吸収された臭いの成分を翌日に残さないことができます。少しでも早く臭いを体内から追い出したい場合は、ぬるめお湯にゆっくりと浸かって汗をかくことで、代謝をアップして汗として臭いを排出でき、体の中から臭いをすっきりさせることができます。
にんにくの臭いがどうしても気になるときは、ガムを噛むことで対処しましょう。ガムを噛むと唾液が多く分泌されます。この唾液は「刺激時唾液」と言われ、ガムをはじめ食事をした際に食べ物が口の中に入ってきた刺激によって反射的に分泌される唾液です。唾液は口腔内の細菌の繁殖を抑える抗菌効果や、食べ物のカスや汚れを洗い流し清潔に保つ自浄効果があります。これらの効果で、口臭を抑えることに繋がるのです。また、ガム自体の味や香料で臭いをマスキング(ごまかす)したり、口の中をスッキリさせることができます。口腔内の細菌は糖類をえさにするため、ガムに含まれる糖類は少ないもの、できれば糖類の入っていないシュガーレスのものを選びましょう。カロリーが低く口の中を酸性にしない甘味料「キシリトール」を使用しているものがおすすめです。しかし、ガムを噛むだけでは残ってしまったにんにくの臭いを根本から消すことはできません。一時的にだけ短時間でも抑えたいという場合に有効な方法です。
※「にんにく料理を食べたときの口臭を消す時間経過別対策7選」より参照
2-5.自宅でにんにくの調理をするならば加熱すること
にんにくの臭いを体内に残さないためには、にんにくを加熱して摂取することです。にんにくに熱を通すことにより、アリナーゼを破壊するので、臭いを抑えることができます。生のにんにくは臭いを強くしてしまいます。
また、みじん切り、すり下ろしなどにされた生のにんにくは、特に臭いを強くしてしまいます。それは、細かく砕けば砕くほど組織が傷つきアリインとアリナーゼの結合が進み、アリシンは大量に発生し、より臭いを強くなります。
にんにくを使った料理は、たいていにんにくを調理前に細かく砕くものが多く、その中でもすり下ろしにんにくの臭いと辛味が一番強いのはこのためです。例え少量であっても強烈な臭いを放ちます。
[次の日に、にんにくの臭いを残さない調理方法]
にんにくを使ったパスタや炒め物に活用できる調理方法です。翌日を気にすることなくにんにくを食べることができるので、ぜひ試してみてください。
[行程1]
にんにくは細かくみじん切りにする
[行程2]
火をつける前のフライパンに、にんにくがかぶるぐらいのオリーブオイル(普通の油でもよい)を入れる
[行程3]
フライパンを最初は強火の状態で火にかける
[行程4]
にんにくがプツプツとなりだしたら、火を最弱火にする
[行程5]
最弱火でゆっくりゆっくりとにんにくに火を入れていく(油で煮るようなイメージ)
※にんにくを中までゆっくりと火を通すことで、翌日ににんにくの臭いを残させないようにできる重要な行程です。
[行程6]
にんにくの表面がキツネ色になりだしたら具材をいれて炒める
以上の流れで調理を行なうと翌日に残るにんにくの臭いが感じられなくなります。
3.まとめ
にんにくの臭いはキツイけれど、料理に入ればとっても美味しいアクセントなり、イタリアン、ラーメン、餃子、焼肉、もつ鍋などにはかかせない香辛料です。食べた翌日のことを気にしなければおもいっきりにんにく料理を楽しめるのですが、そういう日ばかりではありませんよね。
どうしても次の日に、にんにくの臭いを残させたくない場合には、ここで紹介した臭いを抑える方法をぜひ実践していただき、にんにく料理を思う存分楽しんでください。食後もにんにくで体臭が臭くならないためにもお役立ていただけたら幸いです。