食べ物で体臭は臭くなるの?体質を改善する3つのポイント
食べ物によって体臭は臭くなるのでしょうか?
結論から言うとあまり気を使い過ぎなくても大丈夫なのですが、実際、不快な体臭をだす人と不快な臭いがしない人がいますよね。この違いはどこにあるのでしょうか?
実は、不快な体臭を出す人は、偏った食生活を続けているため、体臭の出やすい体質になっているのです。「不快な体臭は、不健康な体に宿る」ということです。
ここでは、不快な体臭を出す人の食生活と、そうでない人の食生活の違いを説明し、身近にできる具体的な3つの改善ポイントをご紹介させて頂きます。この記事を読んで頂ければ、バランスのとれた食生活を習慣づけ、好きなものを食べながら、不快な体臭に悩まない毎日を送ることができます。ぜひ実践してみて下さい
Contents
1.不快な体臭を出す人とそうでない人の食生活の違い
1-1不快な体臭を出す人の食生活
肉類や揚げ物・ケーキなど、動物性脂肪を多く含む食品ばかりの偏った食事をしていると、不快な体臭が出やすくなります。ではなぜ、体臭が出やすくなるかというと、肉類などから摂取した動物性のタンパク質や脂質の摂り過ぎが大きな原因となります。
肉は消化・分解に時間がかかる食材で腸内にとどまる時間が長いため、腸内での発酵や腐敗が進みます。すると、アンモニアや硫化水素などのニオイの強い物質をつくりだします。これらのニオイ物質は血流にのって体内をめぐり、汗や皮脂と一緒に排出されるので、不快な体臭が出やすくなるのです。
また肉類などに偏った食事は、ほかにも体臭を悪化させる原因をつくります。
それは、食物繊維の摂取量不足です。
食物繊維は胃や腸を通過しても吸収されずに大腸へ移動し、大腸内の不要な脂質など、悪臭成分になるものをからめ取りながら、便となって体外へ排出してくれます。
ところが、肉類などの食品には食物繊維がほとんど含まれていないため、ニオイ物質が腸内に溜まっていき、不快な体臭の原因となるのです。
以上のことからも、肉類など動物性脂肪を多く含む食品に偏った食生活は、体臭が出やすくなるので必ず食物繊維の豊富な野菜や果物などを一緒に食べることを忘れずに習慣づけて、バランスのよい食生活を送ることが大事になります。
1-2不快な体臭を出さない人の食生活
1-2-1.酸性食品とアルカリ性食品をバランスよく摂る
肉類などの酸性食品ばかりに食事が偏ると、過剰に摂取した動物性脂肪が体内の活性酸素と結びつきこの活性酸素が脂質を酸化させます。こうして生じた過酸化脂質が悪臭の元になり、皮脂腺などから分泌されることで、不快な体臭を発生させるのです。
そこで、この体臭を予防するには、酸化の元になる活性酸素を抑制することが有効になります。
活性酸素を抑制する働きのあるものを「抗酸化物質」といいますが、この抗酸化物質は、野菜や果物などのアルカリ性食品に多く含まれています。日頃の食事に、野菜や果物などをバランスよく摂り入れることが活性酸素を抑制することになり、脂質の酸化を防ぐことにつながるのです。
例えば、ステーキを食べる時は、必ずサラダを一緒に注文するなど、肉類などの酸性食品と、野菜などのアルカリ性食品をバランスよく摂る食生活がとても大切になるのです。
下記では、代表的な酸性食品とアルカリ性食品をいくつかご紹介しますので、ぜひ参考にしていただき、バランスとれた食生活を目指して下さい。
【 酸性食品 】肉類、魚類、卵、砂糖、など
【 アルカリ性食品 】野菜、果物、海藻、きのこ、大豆など
1-2-2.食物繊維が豊富な和食中心の食生活
1章でもご紹介しましたが、体臭との関連が大きいのが、食物繊維の摂取量です。
食物繊維は、悪臭成分を体外へ排出する働きがありますので、積極的に摂りいれたいのですが、現代の日本人は食物繊維が不足していると言われています。その原因は食生活の欧米化です。
欧米化した現代日本の食生活は、肉類などの動物性食品が多く、動物性食品には、食物繊維がほとんど含まれていないため、結果として食物繊維の摂取量が減少しているのです。
厚生労働省が調査した、下記の調査結果をご覧になってください。
日本人の食物繊維摂取量の推移を見ると、年々減少していることが良く分かると思います。
(厚生労働省:国民健康-栄養調査データより)
欧米食とは反対に、和食中心の料理には食物繊維を多く含む、緑黄色野菜などの食材がたくさん使われます。また、野菜は生食よりも火を通した方が、少ない量で効率的に食物繊維を摂取することができるので、ひじきや切り干し大根の煮物、きんぴらごぼうなどの和食は、とても効果的に食物繊維が摂取できるのです。
本来、日本人は和食中心の生活をしていたので、体臭の少ない体質でした。
野菜などを多く取り入れた和食中心の食生活であれば、余分な脂肪の摂り過ぎも少なく、食物繊維をバランス良く取り入れることができるのです。
日頃の食生活を見直して、食物繊維が豊富な和食中心の食生活をぜひ実践してみてください。
2.身近にできる3つの改善ポイント
2-1.野菜を最初に食べる
食事の際に食べるものの順番を変える方法は、とても簡単な方法です。この食事の順番を習慣付けることで、健康面にもメリットがあります。野菜を先に食べることで、血糖値の上昇を抑えて、余分な脂肪の吸収を抑えることができます。さらに、野菜をよく噛んで食べているうちに満腹感を得て、後から食べる、肉や魚などのタンパク質や白米やパンなどの炭水化物の摂取量を減らし、余分な脂肪の摂り過ぎを防ぐことができます。
野菜を先に食べる方法は、食事の順番を変えるだけで、好きなものを食べながら余分な脂肪の摂取を減らせる方法ですので、とってもオススメです。どこでもできる簡単な方法ですので、外食が多い人にも向いています。ぜひ実践してみてください。
2-2.外食で実践!肉類と一緒にプラスワン食材3選
1脂肪吸収を抑える食物繊維が豊富な「緑黄色野菜」
野菜はお肉と一緒に必ず食べたい食材です。食事の最初に野菜を摂るのは「ベジ・ファースト」と呼ばれていて、食物繊維が胃腸での脂質吸収を抑えて、さらに満腹中枢を刺激し食べ過ぎを防ぐ効果があるのです。おすすめの野菜はキャベツとキュウリ。ビタミンUを含むキャベツは胃腸の粘膜を守り、満腹感を増す働きがあり、キュウリはホスホリパーゼという酵素を含み、脂肪を分解してくれます。
2余分な脂肪を分解する「わかめスープ」
ワカメやもずく・めかぶなどの海藻に含まれるヨウ素が体内の余分な脂肪を分解してくれます。
3脂肪の吸収を防ぐ「ウーロン茶」「ジャスミン茶」
一緒に摂る飲み物は、脂肪の吸収を防ぐポリフェノールを含んだウーロン、もしくは脂肪の燃焼を助けるジャスミン茶がおすすめです。
2-3コンビニでも出来るバランスメニューの選び方
コンビニで売られている食べ物は、とても美味しそうに見えるものばかりで、ついつい揚げ物やケーキなど脂肪の多い食べ物ばかり選びがちですが、サラダや果物も加えてバランス良いメニューを選ぶことが大切です。
コンビニで売られている物には、必ず栄養成分表示があり、エネルギー・たんぱく質・脂質・炭水化物・ナトリウムの5項目は必ず表示されていて、食物繊維の表示もあります。メニュー選びの参考にすれば、意識して食物繊維が摂れるようになります。
【コンビニでできるバランスメニュー選びのポイント】
・栄養成分表示を見て食物繊維量の多いものを選ぶ
・サラダをプラスする(ごぼうサラダ・海草サラダがおすすめ)
・脂肪分や糖質が多いものは控えめにする。
・和食を中心に選ぶ
お弁当・おにぎり・パン・麺類が主食になることが多いと思いますが、それだけだと食物繊維が足りないので、いつもサラダを1品追加することを心がけましょう。食物繊維の豊富な、ごぼうサラダや海草サラダは特におすすめのメニューです。
以下は主要品目ごとに選び方のポイントをまとめてみましたので、ぜひ参考にして下さい。
品目 | 選び方のポイント |
お弁当 | ごはんと主菜になるお肉や魚だけでなく、その他の付け合せとして 野菜や煮物などがたくさん入っているものを選びましょう。 |
副菜 | 切干し大根、ひじきの煮物、きんぴらごぼうといった和食系には 食物繊維が多く、入っていますので、積極的に取りいれましょう。 |
菓子パン | 菓子パンは、脂や糖質がふんだんに使われいて、高カロリーのもの が多いので、脂質の少ないあんぱんやベーグルがおすすめです。 |
サラダ | 和風サラダや中華風サラダは、緑黄色野菜が多く入っているので、 食物繊維が摂れる代表的なサラダです。ごぼうサラダや海藻サラダ もおすすめです。 |
デザート | ケーキやドーナッツのような脂肪分の多いものは控えめに。 脂肪分の少ない、果物やゼリーなどを選ぶのがおすすめです。 |
ホットスナック類 | レジ横にあるフライドチキンなどの揚げ物は控えめにして、おでんなど の油で揚げていないものを選びましょう。 |
その他 | コンビニにはスープ類も充実しています。海藻スープは 特ににおすすめです。 |
3.まとめ
偏った食事を見直し、普段の食生活を改善することが体臭の予防にはとても大切になります。
ここで紹介した具体的な改善ポイントを実践していただき、バランスの良い食事を摂ることで、不快な体臭を抑えることができます。ぜひ実践していただき、体臭を気にしない生活を目指しましょう。