妊娠することで体臭が強くなる理由と体臭が発生する主な2つの原因
妊娠すると味覚など様々な体調の変化を感じられていると思いますが、その中で急に体臭が気になりはじめることはありませんか。今までは自分の体臭も、他人の体臭も、まったく気になることはなかったのに、妊娠してからは少しの臭いでも気になっている妊婦の方も少なくないと思います。
誰かに臭いと思われていないか?と心配になることもあるのではないでしょうか。では、なぜ妊娠すると体臭が気になりだすのでしょうか。
やはり妊娠することにより体に変化が起こっていることが大きく関わっているのです。ここでは、妊娠することによる体臭発生の主な要因とその解消方法についてご紹介していきます。ぜひ正しく理解していただき、体臭の悩みから開放されてください。
Contents
1.妊娠すると臭いが敏感になってしまう
1-1.臭いに敏感になる理由
妊娠するとホルモンバランスの変化でエストロゲンというホルモンの分泌が増えます。このエストロゲンの分泌が増えることで嗅覚を敏感にする働きがあるため、今までは気にならなかった臭いに過敏になったり、これまで平気だった臭いを不快に感じるようになります。
臭いに敏感になることで、子供を守ることへの本能によって敵から身を守ろうとするための防衛反応を表しているといわれています。妊娠初期に臭いに敏感になるということは、危険を察知して子供を守ろうとしている本能があるからなのかもしれません。
また、妊娠によるホルモンバランスの変化で、自律神経にも影響を受けることがあり、自律神経が乱れやすくなります。自律神経とは、自分の意思とは無関係に心臓や胃腸の動き、呼吸の調整など体の様々な機能を自動的に調整する神経系の役割があります。
この自律神経に影響を受けることで嗅覚が過敏ともいわれています。それまでは気にすることがなかった臭いに対しても「異臭」を感じてしまうことがあります。中には、パートナーである旦那様の臭いがやけに気になったり、受け付けなくなってしまう場合もあるようです。妊娠中は敏感になりがちですが、産後は、妊娠による自律神経の変化は元に戻ります。
1-2.解消法はリラックスして過ごすことが大切
自律神経は自分ではコントロールすることができないのですが、先ほどのお話したとおり、妊娠による自律神経が変化は、産後、ホルモンバランスも自律神経も整えられ、嗅覚が敏感になる症状も元に戻ります。
解消する方法としては、妊娠中、好きなことに没頭して気持ちを別なことに集中させたり、お風呂にゆっくりと入ってリラックスしてみたり、自分が楽しいこと、気持ちがよいことを行うことが大切です。ご自身がリラックスして楽しく過ごせることを心がけてください。
2.自分でも臭いを発生させている場合がある
2-1. 便秘になりやすくなることで臭いを発生させている
妊娠すると、つわりによる食生活の変化や、赤ちゃんが成長していくと子宮が圧迫されることなどにより便秘になりやすくなります。便秘になると、腸に悪玉菌が増えて便が臭くなるだけではなく、臭い物質が血管を通り毛穴から汗と一緒に排出されて体臭となります。
悪玉菌とは、人間の腸に存在する細菌のうち、消化物に作用して有害物質を生み出し、排泄のリズムを乱すなどの有害な働きをするもの。(※大辞林 第三版より転載)
■解消方法
便秘を解消するには、腸内をきれいにしてくれる食物繊維を摂取することです。腸内環境を乱している悪玉菌や、臭い物質をまとめ排出してくれるのが食物繊維です。つわりでも食べられる食物繊維を含む食材を見つけていただき、腸内環境をきれいにするためには、日ごろからたくさんの食物繊維を摂取することをおすすめします。
【食物繊維を多く含む食品の一例】
・野菜:さつまいも、サトイモ、オクラ、ごぼう、ブロッコリーなど
・果物:りんご、キウイフルーツなど
・豆類:大豆、枝豆、おからなど
・乾物:切り干し大根、干しひじき、干ししいたけなど
・穀物:オートミール、おし麦など
※詳しくは「便秘で体臭はクサくなる!今すぐできる応急対策と日常で行う改善方法」を参照
2-2.汗をかきやすくなるから臭いを発生しやすくなる
妊婦になると赤ちゃんを守るため、体に脂肪がつきやすくなり、脂肪がつくことで体温を保持しやすくするのです。体温を保持することで体温は高くなり、妊婦する前より暑がりになったり、汗をかきやすくなったりします。この汗を放置することで、脂や垢、汚れなどが汗と付着し、汗や垢、汚れなどをエサとしている菌が繁殖していき、繁殖した際に出る老廃物として臭い物質は発生することになります。
■解消方法
汗をかいたときは、シャワーを浴びて洗い流すようにしてください。シャワーをこまめに浴びられないときには、濡れたタオルや、市販の汗拭きシートなどで、こまめに汗を拭き取ることで、体を清潔に保つことができ、細菌の繁殖を抑えて臭いの発生を防ぐことができます。
乾燥したタオルやハンカチなどで汗を拭き取ることはできますが、細菌までは拭き取れず皮膚に残ってしまいます。汗を拭き取る時は、濡れたタオルや汗拭きシートで拭き取ることにより、細菌も汗と一緒により拭き取ることができるので、臭いの発生を抑えることができます。
ただし、濡れたタオルを繰り返し使うことで、タオル自体に細菌や汗、汚れが蓄積されて、タオルそのもので細菌の繁殖し臭い発生してしましますので、使用後はすぐに洗うとよいでしょう。洗う手間もなく、常に衛生的に汗を拭き取ることができるで、市販されている汗拭きシートがおすすめです。
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2-3.おりものの量が増えて臭いを発生させている
妊娠することで、女性ホルモンの影響によりおりものの量が増えやすくなります。妊娠中はホルモンバランスが通常とは違うため、おりものの量が増える仕組みになっています。おりものが分泌されることにより、膣内の環境を酸性に保ち、膣内への細菌の侵入や増殖を防ぐ役割もあります。膣内を清潔に保つことができ、安心して妊娠期を過ごせるのは、おりもののおかげともいえます。
おりものは女性の健康状態を守ると同時に、新しい命を守る大切な役割を持っています。女性の体にとって、欠かすことのできないものといえます。正常な状態のおりものは、酸性のため酸っぱいにおいを感じたり、透明な色をしています。
ですが、普段とは異なる色や臭い、違和感を感じた場合には病気を示すサインかもしれません。すぐにかかりつけの医師へご相談されることをおすすめします。
■解消方法
おりものの量が気になるときは、下着をこまめに替えることや、おりものシートを利用して、常に清潔に保つことが大切です。おりものシートについたおりものをそのまま長時間放置することで、おりものから細菌が繁殖して臭い物質を発生してしまいます。
膣内を清潔に保ち、臭いを出さないためにも、1日同じシートをつけたままにはせずに、こまめに取り替えてください。交換のタイミングは、おりものの量により個人差はありますが、ご自身で多いなと思われるときは、いつもより多めにシートを用意して、雑菌が繁殖して臭いが出る前に交換するよう心がけましょう。
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3.まとめ
妊娠中は体臭が強くなると言われていますが、妊婦ご本人が気にするほど体臭は強くないことも多いのです。妊娠すると臭いに敏感になる人が多いので、自分の体臭も必要以上に気になってしまうのではないでしょうか。普段から毎日お風呂に入って体を清潔に保ち、ここで紹介した衣類への臭い対策を行うことで、体臭を気にすることがなくなります。
妊娠中は、色々な意味で敏感な時期となるので、何においてもあまり気にしないのが一番だと思います。妊娠期間はとても貴重で大切な時間となります。体臭を気にすることなく、快適な妊婦生活をお過ごしください。