制汗剤でワキガ臭は抑えられない!臭いは衣類で抑えるのがベスト
ワキガ対策グッズとして数多くの制汗剤が販売されている影響もあり、制汗剤でワキガの臭いを抑えようとする方が多いようです。しかし実は制汗剤ではワキガ臭を長時間に渡り抑えることは困難なのです。実際に制汗剤を使用した方であれば、朝、制汗剤を塗っても昼前には臭いが気になり始めてしまうという経験があるのではないでしょうか?
ワキの下から出る汗を完全に止めることは出来ませんし汗を止めようとすること自体、とても不自然であることは納得頂ける事と思います。ここでは、そんな制汗剤の利点と欠点、そして有効な制汗剤の使用法に加え、「汗はでるけど、ワキガの臭いは出さない」そんな理想的な方法とそのメカニズムをご紹介して参ります。
最後までお読み頂ければ、高額で効果の薄い商品を見極める知識と最もシンプルで合理的かつ効果的なワキガの臭い対策方法を得ることが出来ます。ぜひ参考にして頂きワキガの悩みからご自身が解放してあげて下さい。
Contents
1.制汗剤でワキガ臭は抑えられない
ワキガ臭を抑える手法として制汗剤を用いることはあまり得策ではありません。その理由はとてもシンプルです。まず、どんな制汗剤も汗を完全に抑えることなど出来ませんし汗で制汗剤自体が流れてしまう点があげられます。更に後ほど詳しくお話しますが汗が出てしまう以上、汗は衣類に付着し衣類で臭いが発生蓄積されクサくなってしまいます。
もし強力な制汗効果があり汗を止めてしまったら、それはそれで問題が発生します。どのような問題かというと、汗は体温調整をはじめ大切な役割があって出ているものです。
まして、ワキの下にはワキガ臭の主原因となる汗が出るアポクリン汗腺だけでなく体温調整が目的のエクリン腺も集中しています。これらの汗腺を強制的に止めてしまえばワキの下の汗腺機能自体が退化し汗をかく力が弱くなることで返って濃い汗が出やすくなり、結果として臭いがより強くなりかねないのです。
このように制汗剤で汗は止めることは出来ず、止めすぎは返って逆効果になるという矛盾があるのです。では制汗剤は全く不要なのか?というとそうではなく、使用する場合はピンポイントで短時間の使用に留めることが大切になります。次で詳しく確認しておきましょう。
2.抗菌剤でもワキガ臭は抑えられない
2-1.抗菌成分も汗で流れる
制汗剤の成分を見てみるとほとんど、抗菌成分が含まれています。逆に抗菌クリームには制汗成分が含まれており、制汗成分と抗菌成分はセットになっているため、ここでは抗菌剤について少し確認しておきたいと思います。
まず結論から申し上げると、抗菌剤も汗が出れば流れてしまうため、長時間のワキガ臭抑制効果は期待できないということです。後ほど詳しくお話しますが、更に汗が衣類に付着する以上、衣類の中でワキガ菌は繁殖しワキガ臭が発生蓄積されることからも、抗菌成分でワキガ臭を長時間抑制することはできません。さらにワキガ菌を含む常在菌には次のような特徴があるのも臭いを抑制できない要因です。
2-2.殺菌力が強くてもワキガ菌は抑えられない
ワキガ菌は常在菌の一種です。常在菌とは字のごとく私たちの皮膚表面に常に存在している菌です。菌というと悪いイメージがあるかもしれませんが常在菌は、私たちの皮膚表面をバリアのように覆い、悪い感染力のある菌から守ってくれている大切な仲間でもあるのです。ただ繁殖量が増えると臭いも強くなってきます。
ワキガ菌も常在菌の一種です。ただワキガ菌はアポクリン腺から出る汗の成分でないと生きられません。逆にいえばアポクリン腺から出る汗が存在すれば繁殖を繰り返しワキガ特有の臭い物質が発生します。
大事な点は、このワキガ菌を含む常在菌は、常に私たちの皮膚表面に存在し、単に殺菌してもその場ですぐに繁殖が始まってしまいます。このため殺菌剤をワキの下に塗った場合、汗で流れ落ちる現象と共に殺菌しても殺菌してもすぐに繁殖するため「焼け石に水」といわざるを得ません。以上の理由からワキの下に塗る抗菌剤(クリームやスプレー)の殺菌力が強くてもワキガ菌の繁殖は抑え難いのです。
ではどうしたらワキガの臭いを抑制できるのでしょうか?以外に思うかもしれませんが、実はワキガ臭や体臭を拡散しているのは地肌よりも衣類の場合が圧倒的に多いのです。次はその理由と対策方法についてお話します。
3.制汗剤の使用は常用を避けピンポイントで使用する
先述したように制汗剤の目的は汗を止めることです。しかし実際は汗で流されてしまいます。しかし最近は外国製の強力な制汗剤もあるようです。しかし汗を止めすぎたら汗腺機能が衰えてしまいます。現代人はいつもエアコンの中で生活し夏でも汗をかき難い環境であり、さらに多くの人が運動不足。それでなくても汗腺機能(汗をかく力)が衰えがちです。
そんな環境下で更に制汗剤を毎日、毎日使用すれば汗腺機能が退化しても不思議ではないのです。本来エクリン腺から出る汗の成分はほとんどが水分です。しかし汗腺機能が衰えると濃い汗となり臭くなりやすくなってしまうのです。このような観点からも制汗剤の使用は短時間、ピンポイントでの発汗抑制使用を目的とし、常用はしないようにしましょう。
短時間とは、結婚披露宴の数時間とか大切な商談など明確に数時間だけ汗や臭いを抑制したい場合です。そして目的の時間が終了したらしっかり拭き取り、帰宅後も制汗剤は洗い流しておくことが大切です。繰り返しになりますが制汗剤は出るべき汗を止めているものという認識が大事になります。
では、ワキガの臭いが出てしまうではないか?どうすればいいのか?と思われますね!そこで「汗は出すけど臭いを出さない!」そんな都合の良い方法を後ほど詳しくご紹介します。しかし効果的な臭い対策をするには、そもそもワキガ臭はどのようなものなのかを知っておく必要がありますのでワキガ臭発生の仕組みを次に確認しておきましょう!
4.ワキガ臭発生の仕組み
4-1.体臭発生の仕組み
まずワキガの臭いも他の体臭も共通する人の体から出る臭いの主原因は、体からの分泌物です。その代表が汗。汗自体は無臭です。サウナで滝のように汗を流しても臭くないことからも身体から出た直後の汗は無臭です。しかし汗を吸いとったシャツなどを放置しておくと強烈に臭くなるのも事実です。
これは汗をエサに雑菌が繁殖し、雑菌は繁殖する際の老廃物として臭い(物質)を出します。これがワキガ臭を含む体臭が発生する仕組みです。
4-2.ワキガ臭発生の仕組み
ではワキガ臭という特徴的なニオイが発生する原因はというと、汗が出る穴を汗腺といいますが、大きく2種類の汗腺があります。エクリン腺とアポクリン腺です。エクリン腺は誰もが前進に分布し汗を出し汗が気化する際の熱放出により体温調整することが主な役割です。一方アポクリン腺の数や活動量は個人差が大きく、アポクリン腺がほとんど無い人もアポクリン腺が多く活発に汗が出る人もいるのです。
このアポクリン腺から出る汗はエクリン腺から出る汗と成分が異なります。そしてアポクリン腺の汗が出るとこの汗の成分を好むワキガ菌が繁殖し、特徴的なニオイが生まれます。スパイシー臭や硫黄臭などです。これがワキガ臭を特徴づける主要な臭いとなります。
4-3.ワキガ臭の実態は複合臭
実はワキガ臭を特徴づけるスパイシー臭や硫黄臭だけでは刺激的な臭いでも不快でもないのです。しかしエクリン腺の汗をエサに常在菌が繁殖する際に発生する臭いや皮脂が酸化した臭いなど他の体臭と入り混じると、途端に刺激的な臭いに変化します。これがワキガ臭が刺激臭になる仕組みであり、ワキガ臭の実態です。
すなわちワキガ臭というとあたかもひとつの臭いのように感じてしまいますが、実際のワキガ臭は数多くの様々な体臭の混合臭として存在しているのです。
5.ワキガの臭いは衣類で抑えるのがベスト
5-1.臭っているとすれば衣類です
臭いとは小さな小さな粒に例えられます。この粒が空中を浮遊し鼻に入ることで臭いを感じます。他人のワキガ臭などの体臭を感じる時、必ずこのような臭い物質が浮遊しているのでし。ワキガ臭はどこから飛んで来るのか発生前から順に確認してみましょう!
1.ワキの下のアポクリン腺から汗が出る。同時にエクリン腺からも汗が出て衣類に付着する。
2.衣類にアポクリン腺から出る汗が付着すればワキガ菌が繁殖しワキガ特有の臭い物質が蓄積されていく
3.衣類にワキガ特有の臭い物質と他の体臭(臭い物質)が一定量を超えるか、汗が気化する際に臭い物質が浮遊し始める
4.浮遊する臭い物質が他人の鼻に届くと「クサい」と感じられてしまう。
クサいのは地肌ではなく衣類なのです。衣類が臭いを拡散しているのです!
衣類がクサい!ことが他人にワキガ臭が気付かれる原因です。これはワキガ臭に限ったことではありません。足の臭いを強く感じる時も素足より靴下という衣類がクサいのです。衣類は繊維で出来ているため非常に表面積が大きく臭い物質(臭いの粒)を多く吸着する性質があります。このため足臭もワキガ臭も衣類の中で生まれ増えていくのです。
逆にほとんど裸で過ごすプールや海水浴場などではワキガ臭や足臭は臭くなりにくいものです。足も素足で過ごしていればさほど臭くならないのは、臭いの粒が溜まる衣類(靴下)がないからなのです。
5-2.衣類のワキガ臭を抑制するには着替えが一番
前述したように他人にワキガ臭が伝わるのは衣類に蓄積された臭いの粒です。ですので他人に臭いの粒が浮遊する前に新しい衣類に着替えれば、たちまちワキガ臭などの体臭は激減します。もちろんワキの下の地肌に他人が鼻を近づければ臭うでしょうが、新しい衣類に着替えれることで他人まで臭いの粒が浮遊することは防げるという意味です。
新しい衣類に着替えることでどの位の時間、臭いが(他人に)感じられなくなるかというと、それはその人の体質や汗の量、また温度や湿度などの環境によっても大きく変化するため一概には言えませんが着替えれば1時間程度はワキガ臭は大きく軽減されるでしょう。しかし1時間おきに上半身の衣類を全て着替えるというのも困難ですね。
そこで衣類の中でワキガ菌を抑制する方法を次にご紹介します。
5-3.衣類でワキガ菌とワキガ臭蓄積を防ぐ
衣類に汗が付着する以上、常在菌(ワキガ菌含む)が繁殖します。繁殖すれば臭いが発生してしまいます。ところが前述したように殺菌してもすぐに常在菌は繁殖するため、「焼け石に水」で臭いを発生を防ぐことが出来ません。ではどうしたら長時間、ワキガ菌の繁殖を抑制することが出来るかというと、その抗菌方法にポイントがあるのです。
殺菌ではなく、菌自体が持つ「忌避信号」を出す性質を利用した抗菌剤が有効です。そんな抗菌剤の仕組みとは菌の細胞壁や細胞核に傷を付けることで菌自体が仲間の菌に「ここは危険だから近寄っちゃダメ」という信号を出す性質(忌避信号)を利用した抗菌剤です。このような忌避信号による抗菌であれば、その効果の範囲で長時間ワキガ菌の繁殖を抑制でき、結果としてワキガ臭の発生を防ぐことが出来るのです。
臭っているのは衣類。だからこそ衣類の中でワキガ菌の繁殖を防ぐ抗菌剤がワキガ臭拡散防止にはとても有効なのです。そんなワキガ菌の忌避信号を利用した抗菌剤がヌーラビオという製品です。ヌーラビオを衣類のワキ部周辺にスプレーしておくことで衣類の中でワキガ菌の繁殖を長時間(72時間)抑制することが可能です。
ワキガ菌(常在菌)が出す忌避信号を利用し長時間衣類の中でワキガ臭の発生を抑制する抗菌スプレーヌーラビオ
ヌーラビオ 200ml 3,500円(税別)
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6.まとめ
ワキガの臭いを抑制したいのであればワキガクリームなどの制汗剤を利用した地肌へのアプローチより、衣類の臭い予防が効果的であることをご理解頂けたでしょうか?様々なワキガクリームを試したが納得できる商品が無かった。そんなご経験があればぜひ一度、衣類に着目してみて下さい。予想以上に臭いが減ったという実感が得られるはずです。
衣類の対策であれば、直接肌にアプローチすることもないので敏感肌の方でもしっかりワキガ臭予防が可能です。