気になる加齢臭にミョウバンの3つの効果を最大化する活用術
加齢臭の対策方法にミョウバンを使うと臭いを軽減する効果が期待できることをご存知ですか?
ミョウバンは古くから体臭対策において消臭効果があることが知られており、また手軽に活用できるとあってメディアでも紹介されるようになってきました。
ミョウバンには、殺菌・制汗・消臭の3つの作用があり、この作用が加齢臭の軽減に期待できるということです。この作用は決して強い効果ではありませんし、加齢臭の根本を改善できる方法ではありませんが、加齢臭を手軽に軽減したいとお考えの方にお試しいただきたい方法なのです。
ここでは、加齢臭の軽減が期待できるミョウバンの有効な活用術をご紹介いたしますので、是非参考にしていただければと思います。
Contents
1.ミョウバンの持つ作用と加齢臭への効果について
はじめに、ミョウバンとはどんなもので、どんな作用があるのがあるのか確認しておきましょう。
ミョウバンとは、カリウムやアルミニウム等の金属イオンと硫酸塩が結合し結晶化した複合塩の総称です。食品添加物として、栗・芋・ごぼう・れんこんなどの野菜類のあく抜きや、茄子漬けの発色剤として使われるものです。
このミョウバンが実際に消臭にどのように働くのでしょうか。これには次の3つの作用があります。
1つめが殺菌(制菌)作用です。
ミョウバンは水に溶かすと酸性になります。皮膚の表面には様々な菌が存在しているのですが、この菌が汗などをエサに繁殖する際に出す老廃物が臭いを発生させます。水に溶かしたミョウバンの酸性になった性質を利用することで、菌の過剰な繁殖を抑制でき、臭いを抑える効果があると言われています。
2つめが制汗作用です。
収れん作用(たんぱく質を変性させ肌を引き締める作用)という汗を抑制する効果があるといわれていますが、実際にはこのメカニズムはまだ詳しく解明されていません。汗腺の導管に入り汗を塞ぐためなどといったいくつかの説があるようです。
3つめが消臭作用です。
ミョウバンは様々な金属が含まれているので、その金属による中和などの反応作用によって消臭効果が得られているとされています。
ミョウバンは、これら3つの作用によって臭いを軽減させる効果があると言われているのです。
加齢臭は、皮脂が酸化して発生するノネナールという臭い物質と他の臭いが混ざった複合臭だと言えます。他の臭いとは主に体臭などがあり、ノネナールとこれらの臭いが混ざり合うことで、加齢臭は更に不快な臭いとなってしまうのです。
加齢臭の発生に関しては「加齢臭とは?発生のメカニズムと臭いを抑えるための予防と対策」にて詳しくご説明しておりますので是非ご覧ください。
この加齢臭が更に強く不快な臭いになる原因の1つである体臭を、ミョウバンによる消臭効果で軽減させれば、結果的に加齢臭を軽減することに繋がると考えられます。
ミョウバンを使っても加齢臭の根本を改善することはできませんが、何といっても手軽に安価で購入できるため、一度試してみる価値のある消臭方法ではないでしょうか。
2.加齢臭を手軽に軽減するミョウバンの活用術
では、実際にミョウバンをどのように使えば、臭いを軽減することに活用できるのかご紹介しましょう。
一般に販売されているミョウバンは荒い粉状です。体臭外来専門クリニックの院長五味先生によると、このミョウバンをすり鉢ですって細かく粉末状にしたものを、直接臭いの気になる部分の肌に塗布するといった方法を紹介しています。
この方法は、ミョウバンを肌に直接付けるわけですから、より高い効果が得られる事を目的としています。
ですが、実際に試してみると若干使いづらいため、ミョウバンをより手軽に活用できる、水に溶かして利用する方法をおすすめします。
まずは、ペットボトルを使って自宅で簡単につくれるミョウバン水の作り方からご紹介しましょう。
<ミョウバン水の作り方>
作り方はとても簡単です。ペットボトル容器にミョウバンと水道水を入れて、よく振って、しっかり溶かして、透明の液体になったら完成です。なかなか溶けない場合は、数日放置することで透明の液体になります。冷蔵庫に保管することで、1か月くらいは使用できます。
【用意するもの】
・ミョウバン30g(スーパーで90円税抜)
・水道水900ml
・ペットボトル容器(1リットル以上入る容器)1本
・スプレー容器(100円ショップなどで購入可能)
<ミョウバン水の使い方と注意点>
上記の方法で作ったミョウバン水は原液です。実際に肌に付ける場合には、原液を10~20倍程度に薄めてから使用してください。肌荒れやアレルギーを起こす場合も考えられますので、初めて使う際にはまず少量使ってみて異常がないことを確認してから使用することをおすすめします。
この薄めたミョウバン水をスプレー容器などに移し替えて、臭いの気になる場所にスプレーして使用します。
また、ミョウバン水を50ccほどお風呂に入れて入浴する方法もあります。どちらの場合も、酸性のミョウバン水が肌を適度に殺菌し、皮膚を引き締め、消臭することで、体の嫌な臭いを防ぐというものです。
加齢臭は複数の臭いが混ざった複合臭だということはお話しましたが、ミョウバン水を臭いの気になるところに付けたり、お風呂にミョウバンを入れて入浴することで体臭を軽減させれば、結果的に加齢臭を軽減することに繋がります。
加齢臭や体臭の強さは個人差があるので、一概に効果があるとは言い切れませんが、是非一度お試しいただきたいと思います。
3.加齢臭をしっかり抑えたい方のための根本的な予防と対策
冒頭でもお伝えしましたが、ミョウバンを使っても加齢臭の根本の改善はできません。加齢臭をしっかり抑えるには、加齢臭の発生原因に対して対策する必要があります。
次の2つの対策を実践すれば、加齢臭の発生を抑えることができます。
3-1.皮脂の分泌の多い部位を丁寧に洗う
加齢臭の発生を抑えるには、皮膚上の余分な皮脂や臭いの元となる汗を洗い流すことが基本となります。特に、加齢臭の主な原因であるノネナールの発生を抑えるには、皮脂の分泌の多い部位を丁寧に洗うことが大切です。
皮脂の分泌の多い部位とは、①頭皮②額から鼻にかけてのTゾーン③耳の後ろから首にかけて④胸⑤脇⑥背中⑦へその周辺⑧陰部などです。
しかし、洗い過ぎによって過剰に皮脂を取り過ぎては逆効果になってしまいます。皮脂は肌の保湿を適切なレベルに維持する役割を持ち、肌を守る為に必要なものなので、洗い過ぎてしまうと体が肌の乾燥を防ぐために皮脂を過剰に分泌するようになってしまいます。
皮脂を過剰に取り過ぎないようにするには、ナイロンブラシなどで体をゴシゴシ洗うのではなく、石鹸を泡立てネットなどを使いよく泡立て、素手でやさしく丁寧に洗うことを心掛けましょう。
また、朝、シャワーを浴びると臭いを効果的に軽減できます。就寝中は汗を多くかき、皮脂も多く分泌されています。これには寝起きにシャワーを浴び、汗や皮脂を落とすことで臭いを抑えることができるため非常におすすめの方法です。
3-2.臭いの原因となる汗をこまめに拭き取る
汗をかいたまま放置してしまうと、皮膚の表面や汗などを餌に雑菌が繁殖して体臭が発生し、その臭いと加齢臭が混ざり合って更に臭いを強くしてしまう原因になります。
そのため、汗をかいた場合はその都度こまめに拭き取ることが大切です。汗を拭く場合には、乾いたハンカチよりも濡れタオルかデオドラントシートを使うことをおすすめします。
濡れタオルやデオドラントシートを使用することで、乾いたハンカチで拭いただけでは取り切れない皮膚に残った汗の成分や余分な皮脂を拭き取り、臭いの発生原因を抑えると共に、出てしまった加齢臭を軽減することもできます。
4.まとめ
ミョウバンを活用することで加齢臭を軽減することができれば、これほど手軽な方法はありません。
複合臭である加齢臭の原因の1つである体臭を軽減させるだけでも、他人が感じる加齢臭は弱くなるため、手軽にできるミョウバンでの消臭方法は進んで試してみる価値のある方法ではないでしょうか。
同時に、加齢臭の根本的な改善を行うことで更に加齢臭を抑えることができます。
ご紹介した体の洗い方や汗を拭く方法に加え、皮脂の酸化を抑えるために、肉など脂質の多い食品を控えることや、ビタミンCなどを含んだ野菜や果物など酸化を抑える効果(抗酸化作用)のある食品を摂取するよう心掛けましょう。